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笹幸恵
2024.7.24 16:57日々の出来事

森暢平氏『天皇家の恋愛』は必読!!!

7/27「愛子さましか勝たん!」第2部にゲストとして
ご登壇くださる森暢平氏の著書『天皇家の恋愛』を読んだ。
めちゃくちゃ面白くて一気読み!!!

本書を手に取ったときは、「え? 恋愛の話で新書?」と
思ったけど、タイトルだけで下世話な大衆的興味を
真っ先に抱いた我が身を恥じた。
本書は明治以降の日本の近代化の歩みに合わせて、
皇室と社会とがどう交わってきたか、
明治・大正・昭和・平成、そして令和・・・
変わってゆく皇室と国民との距離感を、
天皇家の結婚のありようを通して
浮き彫りにするという、壮大な試みだ。

結婚相手がどう選ばれたか、周囲や社会の受け止め方は
どうだったのか、それはなぜか。
今までにない視点で、読む手を休めることができない。
天皇家の恋愛、そして結婚といえば、
真っ先に上皇上皇后両陛下を思い浮かべるけど、
森氏は違う視点を提示していて、非常に新鮮だった。
最後には眞子さんの結婚についても言及されている。

抑制的でありながら、ありとあらゆる資料を検証し、
説得力あるカタチで論を積み上げていく、
そのスタイルが森氏の高い知性を感じさせ、
爽快感すら覚えた。
令和を生きる我々は、ポスト近代の中で
天皇や皇室をどう戴いていくのか、
その重要な問題提起は当然、皇統問題にも
つながっていく。
それを考えることは、また自身の国家観を
問うことでもあるだろう。
本書はそれを考える上で、不可欠な土台を作ってくれる。

『天皇家の恋愛』、必読です!!!
笹幸恵

昭和49年、神奈川県生まれ。ジャーナリスト。大妻女子大学短期大学部卒業後、出版社の編集記者を経て、平成13年にフリーとなる。国内外の戦争遺跡巡りや、戦場となった地への慰霊巡拝などを続け、大東亜戦争をテーマにした記事や書籍を発表。現在は、戦友会である「全国ソロモン会」常任理事を務める。戦争経験者の講演会を中心とする近現代史研究会(PandA会)主宰。大妻女子大学非常勤講師。國學院大學大学院文学研究科博士前期課程修了(歴史学修士)。著書に『女ひとり玉砕の島を行く』(文藝春秋)、『「白紙召集」で散る-軍属たちのガダルカナル戦記』(新潮社)、『「日本男児」という生き方』(草思社)、『沖縄戦 二十四歳の大隊長』(学研パブリッシング)など。

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